第9章 蠢く
グラントリノ「無理に入れると中で回転しねえから一部しか熱くならんのだ!!チンしたことないのか!!」
緑谷「あっ…ウチの回転しないタイプだったんで…ごめんなさ…………!あああわかった!!グっ、グラントリノさん!!」
グラントリノ「?」
緑谷「このたい焼きが僕っ…です!!」
グラントリノ「違うぞ大丈夫か!?」
緑谷「あ、いや違くて…っ!そのっ…わかったんです!」
『デクくん…?』
緑谷「今まで「使う」ってことに固執してた。必要なときに…必要な箇所に!スイッチを切り替えて…それだと2手目3手目で反応に遅れが出てくる…!!」
グラントリノ「…!」
緑谷「なら初めからスイッチを全て付けておけばよかったんだ!!一部にしか伝わってなかった熱が……満遍なく伝わるイメージ…!!」
『…!』
緑谷「全身……常時5%――!!」
グラントリノ「イメージが電子レンジのたい焼きてえらい地味だがいいのかソレ」
緑谷「そこはオールマイトの…っ…お墨付きですっ…!」
グラントリノ「その状態で動けるか?」
緑谷「わかっ…りません…!」
グラントリノ「試してみるか?」
緑谷「お願いします!」
グラントリノ「ワン・フォー・オールを全身に張り巡らせた状態、そいつを維持したまま動けりゃ…体育祭の頃のお前とは一線を画す!」
緑谷「ぐっ…うう…」
グラントリノ「さてどうするか…とりあえずは3分」
緑谷「3分…?」
グラントリノ「その間で俺に一発でも入れてみな!!」
グラントリノは一発で緑谷の背後に
緑谷「がっ!!」
背中を蹴られた緑谷は5%状態が解けてしまった
グラントリノ「情けない!!この程度反応出来んのなら救えるもんも救えんぜ!?“平和の象徴”と謳われるような人間はこんな壁トトンと超えてくぞ!!」
緑谷「―――!!」
グラントリノの攻撃を避けるので精一杯
『(デクくん…!)』
緑谷「おりゃあああ!!」
グラントリノ「!」
緑谷はソファーの下へ入り込んだ
グラントリノ「そこで時間を稼ぐのか!?馬鹿なことを!見えてるぞ!それじゃあ時間は稼げんぞ!!」
緑谷「SMASH!」
グラントリノ「うおっ!!」