第17章 心に切ない気持ちが溢れて……
〜回想〜
博臣先輩は保健室を去る前に私に驚きの言葉を言ってきた。
『博臣先輩……今、なんて……?』
『だから、お前がそうなったのは俺の所為だと言ったんだ』
『ど、どうして博臣先輩が関係あるんですか……!』
『俺に好意を持ってる女子がお前に嫌がらせをしたんだって言ってるんだ』
『えっ……』
『だから……』
『…………』
『もう、俺と関わらない方がいい』
『⁉︎』
『俺はもう、お前に近づくのはやめるから安心しろ』
そう言い残して博臣先輩は保健室を後にしたんだ……。
『もう、華菜を傷つけたくはないからな……』
最後にそう呟いた博臣先輩の言葉は私の耳には届きはしなかった。