第17章 心に切ない気持ちが溢れて……
私が保健室のベッドで涙を流していると、保健室の扉がガラガラと音を立てて足音と共に聞き慣れた声が私の耳に届いた。
私がその人物を確認すると……
「身体の調子はどう?」
「……神原、秋人……」
そこには神原秋人が立っていた。
「……って、どうしたの? 何で泣いてるのさ⁉︎」
「……」
神原秋人にそう聞かれ、私は無言で首を横に振った。
(今は言える状態じゃないから……)
自分でもこの涙の答えがまだハッキリわかったわけではないから……
だから、まだ誰かに言えるものじゃない。