第39章 ごめん、なさい……
「詳しくは場所を変えてから説明するよ。 だからここを移動しよう」
神原秋人の言葉に私達は戸惑いながら頷き、神原秋人や美月ちゃんと一緒に保健室の前から人気がない場所へと移動して……
……
…
「……それで、さっきの言葉はどういうことなんだ、アッキー……」
場所を移動してすぐに口を開いたのは博臣先輩だった。
「それのことだけど、僕は春野さんに……」
「私は兄貴に……」
「「謝らないといけない……」」
二人からその言葉を聞かされ、私と博臣先輩は顔を見合わてお互いに戸惑ってしまった。
「謝るってどういうこと……? 二人は私達に謝らないといけないことなんてしてないでしょ……?」
私がそう言うと神原秋人も美月ちゃんも首を横に振ってポツリとある言葉を漏らす。
「僕はキミの……春野さんの博臣への気持ちを知ってたし、キミが出す答えだって知ってたのにも関わらず、僕はキミに自分勝手な想いを押し付けてしまった……」
「……そして私は兄貴や貴女が上手くいっていることを知りながら私は兄貴を困らせることを言ってしまったわ……それに貴女にも……」
二人からの告白に私と博臣先輩は何も言えずに戸惑うしかなかった。