第39章 ごめん、なさい……

「「……だから、本当にごめん、なさい……!」」

神原秋人と美月ちゃんは声を揃え、私達にそう言って頭を下げた。

「美月……」
「…………」

「兄貴にも華菜さんにも、困らせるような……悩ませてしまうようなことを言ってしまって、本当にごめんなさい……」
「僕のほうも、キミを困らせるようなことを言ってごめん……!」

「もう……いいよ、謝らなくて……」
「華菜の言う通りだ、二人とも。 謝ることなんてない。 俺も華菜もお前達を責めてなんていないんだから」

博臣先輩のその言葉と視線に私も頷いたあと、言葉を続ける。

「それに、今回のことで、二人がそれぞれ行動と言葉をくれたことで私と博臣先輩の仲は深まったし……」
「あぁ。 だから二人には感謝してるんだ」

私達がそう伝えると二人は少し呆れた表情をしながらもどこかホッとしていた。