第38章 その<答え>の先にあるのは……
-華菜Side-
美月ちゃんが屋上から居なくなってから私と博臣先輩の間には暫く会話はなく、二人揃ってその場に突っ立ったままでいた。
(博臣先輩から望んでいた<答え>を聞けたのに……)
何なんだろう、このモヤモヤとした気持ちは。
この<<結果>>は私が望んだもので……
博臣先輩が決めた<答え>だ……
(そう、私達が望んで、決めた<<結果>>なのに……)
「…………」
静かな隣に目を向けてみると、博臣先輩もどこか暗い表情をしていた。
(やっぱり博臣先輩も美月ちゃんのことを気にしてるのだろうか……)
「……博臣、先輩……」
「……よかったじゃないかっ!!」
「えっ?」
「これで華菜と心置きなくイチャつける……!」
「博臣先輩……」
そう言った博臣先輩の声は弾んでいたように聞こえはしたけれど、やはり表情はどこか暗くて……