第38章 その<答え>の先にあるのは……
兄貴は何があっても彼女よりも私を選んでくれると……
そう、思っていたのに……
なのにーー……
兄貴の<答え>は私が望んだものとは違っていた……
「兄貴……今、何て言ったの……!!」
「だから、俺はお前からの気持ちには答えられない、と言ったんだ……!」
「……どう、してよ!?」
「俺は美月を妹として、でしか見ていないからだっ!」
「っ!?」
「だから俺はお前を選ぶことはできない……いや、しない……」
「……そう。 ……兄貴は私よりその子を選ぶって言うのね……」
「……あぁ」
(……どうして!)
「……そんなに彼女がいいわけ? あれだけ今まで私のことばっかりだったくせに……!!」
(なのにどうして兄貴は私を選んでくれないの……!)
私がそう叫ぶように言うと兄貴は少し目を伏せ、謝ってきた。
「……っ!」
(何なのよ……もうっ!)
そんなふうに謝ってこられたら……
もう、何も言えなくなるじゃない……!
「……わかったわ。 兄貴が出した<答え>がそれなら…仕方ないわね……」
「美月……」
「もう勝手にすればいいわ! ……彼女とお幸せにっ!!」
私は兄貴にそう投げかけ、その場をあとにした。