• テキストサイズ

私は変態な貴方に愛されたくはないっ‼︎(完)

第35章 神原秋人から告げられたその言葉は……


私は神原秋人に掴まれたままの腕を見つめ、口を開く。

「あの……腕、離してくれないかな? 私、屋上に行かなきゃ……」

今のこの状況に戸惑いながら、私はそれだけを伝える。 だが、神原秋人の口からは言葉は紡がれない。

「神原秋人……? 早く、離して……」

私はもう一度、そう伝える。

すると

「……この手を離したらキミは博臣の所に行くの? 全ての<答え>を聞きに……」

神原秋人の口からはそう返ってきた。

「……うん」

私が彼の目を見つめ、そう頷き答えると神原秋人は目を伏せ、「そう……」と、呟いた。

「神原秋人はどうしてそんな表情をしてるの……?」
「……僕、今どんな表情をしてる?」

気になったことを尋ねてみたら、そう返された。

「どんな、って……」

(泣きそうな表情だよ……)

「何だか辛そうで苦しそうな……今にも泣きそうな表情をしてる……」

私がそう言うと、神原秋人は小さなため息をつき、「やっぱりダメだったなぁ……」と、声を漏らした。

/ 246ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp