第35章 神原秋人から告げられたその言葉は……
…………
……
「……んっ」
私が目を開けると、そこは久しぶりに見る天井だった。
(保健室……?)
私は何ヶ月か振りに見る保健室の天井を暫くボーッと見ていたのだが横から声がかけられ、振り向いた。
「春野さん、大丈夫?」
そう声をかけてきたのはクラスメイトの神原秋人だった。
「どうして神原秋人がここに……?」
「僕がキミをここまで連れてきたからだよ。 何があったか覚えてる?」
神原秋人にそう聞かれ、私は頭を働かせ、必死に思い出す。
「確か授業を受けていて……」
(それで……)
「授業中に倒れたんだよ、春野さん。 覚えてないの?」
「……そっか、倒れたのか」
あまりその辺の記憶はないけど、神原秋人がそう言っているのだから本当のことなのだろう。