第29章 不安なんです。
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……
「……そうか、俺が眠ったあとにそんなことを思っていたのか」
「……はい」
俺は華菜から『何でそんなふうに思っていたのか』っていう理由を聞いて、俺が言ったことが原因だってことが判明した。
「そうか……。 困らせるようなことを言って悪かったな」
「……いえ、困っては……」
華菜は目を伏せてそう言う。
(はぁ……そんなふうに言われたら、な……)
「そんな表情を見たら、困ってたように見えるけど、本当に困ってはなかったのか?」
「……最初は困りました……けど、あの返事に後悔したんです……」
「え?」
「『キスしてくれないか……?』って言われた時に否定したこと、後悔したんです……」
「…………」
「そのあとの『抱きしめて欲しい』、『添い寝してくれないか』って言われたことに対して否定したことも後悔しました。 どうして、断ったんだろうって……」
「それは華菜が本当に嫌だと思ったから、じゃないのか?」
俺がそう言うと華菜は首を振る。