第21章 告白
華菜の口から聞かされた言葉に俺は『え?』と声を漏らしたあと、華菜の方に目を向ける。
すると……
「だから、この頬の怪我はそういうものではないんです」
華菜は手当てされている頬を軽く撫でながらそう呟いた。
「なら、その怪我は一体……」
(何が原因で出来たものなんだ?)
俺がそう呟き考えていると華菜から答えが返ってくる。
「階段から落ちただけです」
「階段からって、お前⁉︎」
「その時にちょっと落ちる体勢が悪くて地面に頬を打ち付けたんです」
「じ、じゃあ、美月が言っていた傷痕が残るかもしれないと言うのは……⁉︎」
「打ち身の痣のこと、ですか?」
「あぁ、それだっ!」
「それなら大丈夫だと思いますよ。 確かに保健室に行く前はすごい状態で保健の先生にも『"残るかもしれない"』とは言われましたが、きっと大丈夫です」
そう言って華菜はニッコリと微笑んだ。
(どうしてそう、言い切れるんだ。 どこにそんな証拠があるというんだ……!)
どうしてお前はそんなふうに笑っていられるんだっ‼︎
どうしてーー……