SUNNY DAYs(進撃の巨人 高校生パロディ)
第2章 『マイヒーロー』(ユミル)(うっすら百合要素あり)
後日。
「あ、ユミル~」
「ん?お前、誰だっけ?」
「那美です、1-2の」
ちょっと気になっていたので、ユミルを訪ねてみた。クラスが離れているせいもあってユミルは私を知らない風だった。
移動教室で7組には誰も生徒がいなかった。
サボるんやな。
「で、何の用?これから一眠りするからさっさと済ませてくれよ」
「女の子から告白されたら、その後どうする?」
「はぁ?なんだよ唐突に…」
「だって、さっさと済ませろって言うからさ。単刀直入に聞いたんだよ」
と、言う私の言葉に、ユミルは浅くため息をついた。
すると、突っ伏そうとしていた体を起こした。
「そんなの…。
仕方ねえな。
まず、手を握るだろ?その後おもむろに引き寄せ肩を抱いたら、そのまま頬に手を当て、一気に」
「ちょ…ww」
言葉のとおり、一連の動きのままにユミルの顔が目の前に迫ったところで、タシッと彼女の唇に片手を置いて防いだ。
流れるようなこの動作!こいつ慣れてやがる!!
「んん?なんだよ、いまさら照れんなよ。告白、その後コース希望なんだろ?」
「私じゃなくて!私じゃなくて!」
「お前じゃなかったら誰が希望なんだよ?」
「もう、ちがう!参考にしようと思ったのに、参考にならなかった!こんなの教えられない!!」
ギリギリと迫る顔面を必死に押さえながらそう言うと、目の前でユミルがニヤッと笑った。
「私の本命はクリスタだけど、お前もなかなかいいな」
「やめてよ~。うらまれるよ~女の子たちから」
こりゃ下手な男より絶対モテるわ。一瞬クラッときた。