SUNNY DAYs(進撃の巨人 高校生パロディ)
第1章 「アイス」(女子三人でエレンの家に突撃する話)
「もう、ほとんど液体になってる」
ミカサ、本日2本目の棒アイスを開け、袋から棒だけ引き抜いて見せた。
「ここから一番近い人の家に行って、冷凍庫に入れようよ」
この分では他も時間の問題と思い、提案。
「エレンの家は?」
一番近いかどうかは分からないが、ミカサが迷いもなくエレン家を指定。
「もう、どこでもいいですよ。とりあえず行きましょう!」
と、言うサシャの一言で移動開始。エレンの家に向かう間もなんとか袋の中身を減らしながら歩いた。
「エーーーレーーーーーン!あっそびまっしょ!!」
「れーーとーーこかしてーーーー!!」
エレンの住んでいるアパートに到着し、サシャと私は二人でドカドカ扉を叩く。
しかし返事はない。
「部活からまだ戻ってないのかも」
ミカサは相変わらず冷静に言う。
「今日、黄砂がひどくて屋外組は部活休みじゃないんですか?」
「バレー部今日休みだから、体育館でフットワークやってんじゃない?」
と思い至って、私とサシャは顔を見合わせていると、
「ちょっと待ってて」
と言って、ミカサがおもむろに扉の前に立った。
そして扉のちょっとした隙間に指を置くと、ガタッと扉を枠からはずした。
「wwwあれ?この扉ってそうやって開けるもんだったのww」
「ミカサかっこいいーー!!!マジかっこいいですよ、結婚してください!!!」
「わかったから。早く冷凍庫に入れないと」
ミカサのかっこよさに二人で騒いでいると、本人はさっさと部屋の中へと入っていった。
すると、
「み、ミカサぁぁ???」
部屋の奥から思いっきり寝起きという風体の、ジャンが現れた。
「あれ、ジャンじゃん」
「サボり野郎のジャンですね」
「冷凍庫を借りるわ」
部屋に入ると物凄く空気がこもってた。
玄関に汚い靴が大量に脱ぎ捨ててあったから、男子みんなでエレンの部屋でゲームでもやってたな。