第185章 〜後日談〜Halloweenイタズラ〜全員
同じ時間帯に出た二人は……
「家康!」「ひまり!」
バッタリ、メリーゴランドの手前で遭遇。そして……
(格好良い///)
(可愛すぎだし///)
お互いの姿をじっくり見る間も無く、パッと視線を外す。
なので、脳内会話。
(片目につけてるの、モノクルだよね///)
(ツインテールとか、小さい頃以来だし///)
まだ、暫く続き……
(うぅ……ドキドキして直視できないよぉ///)
ひまりは胸を押さえ。
(コレは完全にイタズラして下さい。って、言われてる)
家康は都合良く脳内変換。
そんな二人を遠目で見ていた四人。
((((完全バカップル))))
と、心で言ったかどうかは、定かではないが。
家康はチラリと横目で、盗み見……いや、割にガッツリ見る。
黒のリボンで結われた、ふわふわのツインテールヘア。水色のワンピースの上に、大きなポケットがある白いフリフリエプロン、そして細い脚に黒と白のボーダーニーハイソックスを履き、黒の厚底ぐつ。
何より、視線が離せないのは胸元。そこだけ生地ではなく白のリボンで編み上げられ、ひまりの豊かな谷間が覗く。
童顔エロスを極めた、ゴスロリ風不思議の国アリス。
(だめ。……絶対見せらんない)
二人きりになるまでは封印しようと、家康は羽織っていた黒のジャケットを脱ぎ、カツカツと足音を立てひまりに近づき肩に乗せ……
「え?どうして?寒くないよ?」
「大人しく着てて。……じゃないと、イタズラするよ」
キョトンと自分を見上げる顔を、
フォーマル手袋をした指で触れる。
「ね?分かった」まるで悪さをしないように、前以て言いつけをするような台詞。今の家康の格好と絶妙にマッチして、ひまりの胸は大きく高鳴る。
モノクル(片眼鏡)奥の翡翠色の瞳に魅入られ、うっとりした表情で「うん」と小さい子供みたいに返事。