第27章 「苺のポッキー(9)政宗様編」政宗様side
「もう!いきなり食べるから、びっくりしたよ!」
ふくれっ面を見て、喉がなる。
「お前が持ったままの方が、美味そうだしな」
俺は口端を上げ、膨れた頬を指先で突いた。
寸前まで悩み……止めた。
この場で、
ぐっちゃぐちゃに犯してやりたい。
それが本音だが……。
今日は、泣かせたくねえしな。
鳴かせてはやりたいが。
ひまりは自分の手に残った部分を、じっと見たまま。
「間接ぐらいどうってこと無いだろ?……食えよ」
「で、でもっ///政宗が食べたんだからちゃんと最後まで食べてよ!」
そんなぐらいで恥ずかしがるくらいなら、家康に唇を奪われるな……ったく。
俺はひまりの手から、それを奪い……
桜色の唇を焦らすように、指の脹脛で撫でる。
ピクンッ…。
華奢な肩が弾け、途端に桜色に染まる頬。
(やばい反応するな。……襲いたくなるだろ)
口を開けろと指示すると、からかわないでよと、弱々しい声を上げひまりは顔を横に背ける。
家康には、どんな反応見せたんだ。
ちゃんと泣きじゃくって、怒ったのか?
聞きたい事は山程あるが……
「初心なヤツ……」
俺はベンチ上に片膝を乗せ、ひまりに被さると……
「ほら、開けろ。……食わせてやるから」
四月の風が俺を煽るように、首筋を掠めた。