第127章 『熱い視線』
その白い液体、いえ!クリームが胸元に流れ落ち、二つの膨らみが寄せ合う溝へと吸い込まれていき……
「三成くん?食べないの?」
「た、食べます!///」
後ろに引かれそうになったひまり先輩の細い手首をやんわかに掴み、一口食そうと顔を近づけた時。
(ち、近いです!///こ、この至近距離は!ま、マズイです!)
目前に広がる光景に、食するのも忘れ私はクッと喉を詰まらせる。
薄っすら開いた唇。
寄せられたふくよかな胸元。
そこに垂れるクリーム……
わ、私はどこを見て///
ポタリポタリ。
「わっ、冷たい!三成くん、は、やく食べて?」
何処をですか!?
私はどのアイスを食べれば宜しいのですか!?
ひまり先輩は持っていたアイスを一旦、私の手に渡すと……
「中まで入って……」
中!入って!
胸元の水着。ほんの僅かクイッと引っ張り、アイスが流れ込んだ場所。そこをタオルで拭き取る姿を、間近で見てしまい……
(な、なんと!!///)
沸騰してしまいそうな程の熱。
首元から頭のてっぺんまで昇り。
ーーーーーーーー
「み、三成くん!?もしかして、逆上せたの!?」
ポタリポタリと。
昨晩と同じ赤いシミが、
砂浜に。
「このタオル使って!」
「そ、それはですが!///先ほど、む、む、むなも……っ///」
普段、グイグイと自ら迫っていた私は一体何処に。
情けない姿を晒してしまった後。
「その水着……よく、似合っています」
せめて、素直な感想を私は述べる。
届かなかった想い。
中途半端な状態でしか告げれなかった、想い。
「ありがとう!」
まだ、私の中でこれと言って変化はありませんが……この花のように愛らしい笑顔を向けて頂けるだけで、渦巻いていた嫉妬の黒い感情が……
薄れていく。
やはり目が離せそうに、ありません。
貴方のその眩しい笑顔から。
今はまだ。