第123章 大会編あとがき
まだ、夏の大三角は終わらない。
「戦国学園、弓道部の快挙に!」
「カンパーイ!!」
とある飲食店で、長い歴史の中で一番の快挙を成し遂げた弓道部員は、盛り上がりをみせていた。
入賞、優勝。功績を残した今大会。
引退をする三年生の送り出しも兼ねて、盛大に祝う。
勿論、セレブ顧問の奢りで。
「先輩?宜しければ、料理お取りしましょうか?」
「ありがとう!三成くんのエンジェルスマイル復活だね!」
三成はすっかり元通り?になり。ひまりの左隣を陣取り、何を思ったか取り分けた料理をひまりの口元に、箸で差し出す。
「あ〜んと、口を開けて下さい」
「え?///……あ〜………わぁ!」
「ほら、お前の好きなだし巻きだろ?」
「うん!だし巻き大好き!」
右隣を陣取ったのは家康かと思いきや、珍しく政宗。皿に乗る黄色のふわふわしただし巻き卵。それを一口ぶん箸で掴み、有無も言わさずひまりの口に運ぶ。
そして、家康はと言うと……膝の上に置いた拳をワナワナと震わせ、隣に鋭い視線を投げつけていた。
「何で、うちの打ち上げにヤンデレがいるわけ?しかも俺の横に……っ」
「俺にもわからん。何故隣がひまりではなく、お前なんだ」
「まぁいーじゃねーか。俺が逃げた奴捕まえた、その礼らしくてよ!」
そう、堅いこと言うなって!幸村は反対隣に座り、不機嫌オーラ全開の家康を慰める横で、チビチビと酒を飲む信玄。しかし、視線は間違いなくひまりに向けられている……それを信長が見過ごす筈もなく……
「少し赤らんだ頬。……愛しい」
「フンッ。貴様の昔から変わらぬ女のだらし無さを。何ならひまりに、教えてやろうか?」
「それはお前も同じだ」
お互いの学生時代の話で、盛り上がる?
「次期、部長発表する予定はどうした?」
光秀が、隣に座る秀吉に問う。
「いえーい!!戦国学園!我らが弓道部!」
流石に、このどんちゃん騒ぎの中では出来ないと秀吉は苦笑いを浮かべた。