第108章 『貴方は私のbodyguard???』後編
ニヤケそうな口を手で隠せば、
俯いて震えながら、もじもじもして、服の裾を軽く二、三回引っ張り
俺の返事を待つひまり。
これ以上、私に言わせるの?
全身でそう伝えてくる。
「本気?…俺、多分。手加減出来ないし…全力…で……」
「だっ、て……。そのつ、もりで来てくれたんでしょ……?違った?」
そこで、今までひまりが取ってた態度の謎が解ける。明らかに俺を意識して、挙動不審で、素直で、可愛さ増量中だった理由が。
(絶対、寝かせないし……っ!)
もう、完全に歯止めが効かなくなり。
ひまりをお姫様抱っこして、
「返事は部屋でしてあげる」
そう耳元で囁いた後。
リビングを出て階段を軽い足取りで一段一段登り、時折雷にビクつくひまりを極上に甘やかしながら、俺は幸せの絶頂にも登り始め……
ギシッ……
ひまりの部屋。
ひまりがほぼ毎日、寝てるベッド。
そう考えただけで……止まんない。
ベッドの上に腰掛けて、早々に首に巻きつくお姫様。
俺は、細くくびれた腰に腕を回し……
引き寄せて、
「絶対、大事にするから」
「う、ん。……でも……」
勘違いばっかさせて
人のこと振り回しといて、
今からって時に。
「ふふっ。大袈裟だよ。家康は私のボディガードに来てくれたんでしょ?だから」
雷から守ってくれるだけで、
十分嬉しい。
今更、
(生殺しとか……)
つまり何?
してくれないと困るって……
(ボディガードの話!?)
強盗、ストーカー、変質者。
ひまりの辞典にソレは、ないらしい。
雷予測して
「来てくれて、本当にありがとう」
(そんなワケないし!!)
俺の悶絶は、ここからが本番。