第108章 『貴方は私のbodyguard???』後編
予備校の帰り道。
受信があった一件のメール。
『晩御飯作って待ってるね!雨降りそうだから、良かったらウチでお風呂入ってね』
徒歩一分。
そんなに濡れないし。
とか、突っ込みながら顔は思いっきり、ニヤケてくる。
俺は携帯を仕舞い歩く速度を一気に上げて、一旦自宅に直帰してからひまりの家に向かった。
「い、いらっしゃい///」
「……お邪魔します」
エプロン姿でお出迎え。
「ほんとにほんと?美味しい?」
「……普通に」
机を挟んでそう可愛く聞かれ。
「アイス一緒に食べ…きゃっ!」
「欲張り過ぎ。何で三つも持ってんの」
お風呂上がりのひまりを堪能。
一緒に普通にテレビ見て、部活の他愛のない話をしてる内に降り出した雨。
「……おやすみなさい」
「……おやすみ」
パタンッ……。
俺は閉まる扉を暫く見つめ、長い息を吐いてソファに寝転んだ。
そして訪れる長い夜。
(可愛さ増量中!また、三倍ぐらい増してたし!)
目が合うともじもじするし!
すぐ、顔赤くするし!
何か、肩ツンツン突くし!
さり気なく服の裾はちょこんと掴むし!
つい欲望抑えんのに、素っ気ない態度取ってるけどあんなに意識されたら、勘違いするなって方が無理。
淡い期待が色濃くなって、
脳内で完全に
都合の良い妄想を始め……
ーーやっぱり、一緒に寝て良い?
枕を持って、俺の所に来るひまり。
ーーちゃんと、意味わかってんの?
ーー……う、ん///だって…私…
恥じらいながら、抱き着いてきて…
(これ以上、考えたら色々とやばい)
ひとりしきり悶え苦しんだ後。