第107章 『貴方は私のbodyguard???』前編
あれ……
俺、いつの間に……。
ついさっき見た記憶。
カーテンから差し込んだ細長い光。
「あ!起きた?まだ、ギリギリおはようかな!」
身体を起こすと、
朝日みたいな笑顔が降りてくる。
まさか一瞬で寝落ちとか。
「あんまり気持ち良さそうに寝てたから、予備校は昼からって言ってたし、大丈夫かなぁ〜って」
部活も休みだしね!
ご飯食べる?
正直俺はまだ寝起きでキツイ。
けど、ひまりのエプロン姿見たら食欲湧いてくる気がしなくもない。
食べる。
ただ一言。
すると、笑顔は更に咲きキッチンに戻って行く。序でに通常営業にも戻ったひまり。これなら今夜乗り切れそう。
俺は安堵の息吐き、朝食か昼食かわかんないけど。料理を手際良く作る背中をダイニングテーブルから眺めた。
(半同棲生活とか……)
ほんと、最高だし。
何だかんだ言いながら幼馴染やってるから、こんな体験出来るから一応感謝はしてる。
「はい!いっぱい食べてね!」
テーブルに置かれた和食。
普通に俺好みに作ってくれてるし。
「……頂きます」
「あ!お母さんがお礼に今度、ご馳走するからって言ってたよ!」
出かける前に言われた時は、何のことかわかんなかったんだけどね!
ひまりは、コップに麦茶を入れて俺の右隣にコトリと置く。
ーー二人の進展。期待してるわよ?
(もっと凄いこと。俺には言ってたけど)
無言で口の中に料理を詰めこんでいると、さっきから、やたらと視線を感じる。
「……何?」
「え?///な、何でもないよ……っ」
パチリと目が合えば、サッと逸らすひまり。
やっぱ何か可笑しい。
気のせいか…顔も少し…赤い?
普段ならひまりの考えてることなら、大体わかるけど。