第107章 『貴方は私のbodyguard???』前編
(な、な、な、な、な、////)
俺来るまでに、
頭打ったとか!?
それか!?
風邪引いてるとか!?
ピトッ。
狼狽えた俺は、無意識にひまりのおでこに自分の額を合わせる。
熱はないさそ……
スッと視線を下に落とす。
目が合った瞬間……
ボッ!
何か凄い音聞こえた気がしたと思ったら、顔を一気に真っ赤に染めて。
「い、い、え…や…ち、ち…かい///」
眉間を真ん中に寄せて、何か呪文みたいな言葉!途切れ途切れに言ってるし///
バッ///!!
俺は吹っ飛ばされたみたいに、ソファの端っこに物凄い速さで移動した。
(このままだと、押し倒す!
確実に俺が襲うことになるし!)
初日でそんなことしたら、明日から家に入れて貰えなくなって、ボディーガード出来なくなる。
俺は葛藤する本能を一切隠して、
平静にしれっと
「……予備校の課題してるから。何かあったら言って」
ひまりの頭を手で軽く押さえ、
課題を机の上に広げる。
「邪魔するといけないから、部屋行ってるね。……おやすみなさい///」
左手耳に髪を掛け、リビングを出て行くひまり。
パタンッ……
静かに、ドアが閉まった瞬間。
(も、もたない!まだ来てから一時間も経ってないし!///)
ひまりが持ってたクッションを抱き、悶える俺。
(何であんなに可愛いワケ!///
増してるし!可愛さ増量中だし!///)
何とか、
最終日まで俺からひまり守んないと!
山積みになった予備校の課題。
普段なら確実に三日かかる。
なのに、一晩で終わるとか。
明日、どうすんの俺。
いや、今日か……。
カーテンから差し込んだ朝日。
ボディーガード二日目を知らせた。