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イケメン戦国〜天邪鬼と学園生活〜

第104章 夏の大三角(12)殿様ゲーム編




広間から逃走しようとした、二人。


ガシッ!!
信長が素早くTシャツの首元を掴み、拒否権一切なしだと。改めて、ルール説明をする中。



「無駄な抵抗はせず、腹を括ったらどうだ?」

「二度と出来ない体験だ。気楽にやれば良い」

「悪いな。後で恨むなよ?」



光秀は腹の奥では愉しみ、秀吉は密かに胸を撫で下ろす。しかし、口先だけは二人をなだめた。指名した政宗も、一応は申し訳なさそうにしていたが、ビジュアル的に二人が一番しっくりくる。そう思っていた。


「三成くんは、イメージつくけど家康はちょっと想像出来ないかな?」


でも赤ちゃんの頃、三成くんに引けを取らないぐらい、天使みたいにすっごい可愛いかったし。
ひまりはふと懐かしい、
アルバムの中の家康を思い浮かべる。



「だ、大丈夫かしら?色々と…。キャラ崩壊しそうだけど」


普段、無口で無愛想な家康イメージが大半を占めている副部長は、心配気味に見守る。



「「……………」」


そして、
信長に逃げ場を塞がれ……
静かに口を閉ざす、二人。



(んなの!絶対無理!ムリ!ってか言えないし!ひまりの前で、赤ちゃん言葉とか!「いつもはクールで格好良いのに…何かイメージ台無し」とか思われたら?くっそ!考えただけでも……耐えらんない!そんな屈辱味わうぐらいなら……っ!!)



片腕を握り締めポーカーフェイスを貫くが、家康の心は大錯乱。
こうなったら自分の番の殿様は諦め、時をやり過ごす。その作戦でいくしかないと、二度と開かないぐらい口を固く閉ざした。


そして、それは三成も同じ?


(これは出来ません!私は一刻も早く後輩意識を、ひまり先輩から消して頂きたい!赤ちゃん言葉など話せば、益々「やっぱり三成くんは、可愛いでちゅね〜」と、言って男として意識して貰えず……また、振り出しに!!何とか阻止しなければ!)


また、家康とは違う意味で抵抗があり、葛藤していた。


「貴様ら。時が経つまで黙り込む作戦か?」


ならば、教えてやろう。
信長は二人の心を揺さぶる作戦に出る。


「残り三枚の内、二枚は……」


金平糖口移し。


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