第101章 夏の大三角(10)※R18
「大人しくしていろ」
「あっ……」
ひまりの口から吐息が漏れ、
「ちょ!何して!!」
白く濁った湯のせいで、中の状況が全く見えない。けど、ニヤリと笑いながらひまりの肩に回された鬼の腕は、どう見ても動いてるし。
慌てて反対側に回り、ひまりを自分の方に引っ張る。
「やぁ///!そこ触っちゃ///!!」
ズボッと湯船の中に突っ込んだ手。
腰元を目指したはずがどうやら、
下に行き過ぎたらしい。
柔らかい太腿の感触に触れて、
慌てて引き抜こうとした瞬間。
スルッとタオルの中に
手が入り込み……
「ばかぁ!!///」
バシンッ!
二度目の重い平手打ちが飛んできた。
「って!な、んで俺だけ!!」
「先生を叩けるわけないでしょ!」
何それ。
「ほぉ。俺なら何をしても良いのか?」
「やぁ……」
「ひまり!そんな声出したら、鬼の思う壺だし!」
「青い貴様には、鳴かせれんような声。聴かせてやろうか?」
「ーーーっ!!」
「も、う……逆上せちゃ…う」
鬼の拘束から逃れた頃。
ひまりは、クタンとなりつつ何とか逆上せる寸前で解放され……。
「家康の背中……おっきい…」
起きてるのか、寝言なのかわからない言葉を言ってひまりは、俺の背中に身体を預けた。