第100章 夏の大三角(9)
ーーひまりちゃん、知ってる?
頭の片隅にしまった記憶。
なのに、久々に
小学校生だった頃の夢を見た。
ーーっとに、ドジでバカ。
ーーバカじゃないもん!
いつも一緒。
喧嘩ばっかり。
でも、
キラキラ光って……
一番輝いて見えた
ある日、
お母さんに教えて貰った。
初めて芽生えた感情の意味。
そして、私は……。
ある日、打ち明けて。
『初恋』って、
実らないんだって。
だから、私は……。
ただ純粋に……
ーーそっかぁ。
単純にそう思って……
九月一日、新学期。
大切な幼馴染。
あの時の『恋』を……
無かったことにした。