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イケメン戦国〜天邪鬼と学園生活〜

第95章 夏の大三角(4)




(何コレ……)



家康がいつもより何倍も格好良く見えて……目が離せない。


見えないモノ。そこに心が辿り着きそうになった、その時……




「ひまり先輩!!」




三成くんの声を聞いて、ハッとする。

急いで家康から身体を離そうと、身をよじるけど腕の力が強すぎて、ピクリとも動けなくて……


何で?離してくれないの?


声には出さず、目で訴えてみる。けど、家康の視線はいつの間にか私から移動していて……



「……ひまり先輩を、離して下さい」


「どの口が言ってんの。危うく絡まれて、連れてかれそうになったのに」





ふざけないでよ。





さっきとまた違う声に、
ゾクリと背筋が凍えて……




「い、えやす……」




誰に怒ってるの……?

三成くんは何にも悪くないよ?



「……三成には、役不足」




ひまりを守れないなら、二度と誘うな。





「それは、彼女が決めることです」






三成くんは私に頭を下げて。





「次こそは決して一人に致しません!ですので、どうか……っ」





また、私とデートして下さい。




まだ、始まったばかりの夏。

私の胸を焦がすほど……


熱くさせるのは……




「ひまり」



「ひまり先輩」



向かうのは?

進むのは……?


明日はいよいよ合宿。


笑って過ごすのかな……


それとも……




揺れて揺れて……



私の心は何処に向かうの……。



この時はまだ知らない。


夏の終わりに見つけたモノを……


そして秋に……



私は……


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