第95章 夏の大三角(4)
念願だったお店のパンケーキが食べれて、上機嫌で笑う私。
「美味しかったね!」
なのに、店から出た途端。
ううん、少し前から……
三成くんの表情が影を落としていて……。
(どうしたんだろう?急に黙りになって??)
私がふいっと下から覗き混むと、三成くんは力なく笑う。
「美味しくなかった??」
「いえ、そうではなくて……。今度は家康先輩と来る約束をしてると、言っていたので」
???
それと元気ないのと何か関係あるの??
言われてみれば……
限定品は今度、家康と食べに来るから大丈夫!と、言った時から元気なかったような……。
「あ!もしかして三成くんも、エンジェル特製生クリームたっぷりふわふわパンケーキ!食べたかった?」
少し恥ずかしかったけど、元気出して欲しくて私はそう言う。
一緒に三人で行こう!
そう誘っても三成くんは、ただはにかむだけで、首を軽く横に振った。
「ひまり先輩。少し、ここで待って頂けますか。すぐそこの本屋で予約してある物を、取ってきますので」
「一緒に着いて行くよ?」
「いえ、急いで取って参ります」
わかった。
私はパンケーキ屋さんの前で待つことに。本屋さんはここからエスカレーターを挟んでおむかえにある。
店の前だと邪魔になると思い、反対側の通路の壁にもたれ携帯を取り出す。
(あ!ゆっちゃんからメールきてる!!)
えっと、パジャマは〜
この前、お揃いで買ったルームウェア。
それを、合宿に持って行くかの相談メールだった。
返信しようと指をスライドさせた時。