• テキストサイズ

イケメン戦国〜天邪鬼と学園生活〜

第88章 『二つの夢物語』




ひまりがひまわりの種を取ろうと、一生懸命背伸びをしていた時だった。


「写真撮るから、家康と手繋いでくれる?」


顔を真っ赤にしながらひまわり畑に現れた家康は、おずおずと手を出す。


「いっちゃん!可愛い〜お姫様みたい!」


自分とお揃いのワンピースを着ているのを見て、ひまりは嬉しそうに手を叩ききゃっきゃっと騒ぎながら、自分の手を絡ませた。


「ちがう!これは、元気になって貰うために着ただけ!」


家康は口を尖らせ
困ったように眉を下げ、


「元気に??」


「い、いつか父さんみたいになりたいから!///その練習!///」


俺がお姫様なんじゃなくて、大きくなってお姫様貰う為にがんばってんの!

そう必死に訴えた。


「???」



家康はひまりと手を繋ぎ、

カメラの前に立つ。




「二人共〜〜!笑って〜〜」




家康の言っている意味は、
ひまりには理解出来なかったが……

それでも、大好きな幼馴染とお揃いのワンピースを着れた事が嬉しく、満面の笑顔を浮かべる。


向日葵畑。
ひまわり柄のワンピース。
ひまわりのような笑顔。


シャッターを切った、その一枚の写真には「元気」の想いが込められていた。


/ 1793ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp