第83章 『七夕の織姫レシピ』
七月七日の午前中。
私は自分の部屋で色とりどりの折り紙にハサミを入れ、せっせと七夕飾りや短冊作りに励んでいた。
(これ作ったら、おばちゃんと買い物に行かないと!)
時計の針を見て、
作業のスピードをあげる。
野外活動で家康に助けて貰ったお礼と、ヘアピンを貰ったお礼。そのお礼が今日、やっと出来る。
(喜んでくれるかな?)
ずっとお礼を何しようか悩んでた時。
おばちゃんと久々に七夕やりたいね!って盛り上がって話している内に、思い付いた。
家康の大好物を作って、
プレゼントしようと。
徳川家の五目寿司。
私も小さい頃から大好きな味。
(折角、教わるんだからレシピ書き留めておかないと!)
「よし、完成!後は〜あ!エプロン持ってかないと!」
私は、いそいそと出かけた。