第81章 「白詰草の花嫁(11)家康様編」家康様side
三つ葉のヘアピン。
「本当に嬉しいっ!!」
すっかり、俺の膝の上に乗ったままなのも忘れご機嫌に笑うひまり。
付けたヘアピンなんて見えないのに、一生懸命目線を横に向けて見ようとするとこ。
バカみたいに可愛いし。
(ってか膝の上とか、一番やばい///)
脳と下半身は何気に必死。
降りて欲しいけど、降ろしたくなくない。でも、そろそろ本気で……。
「家康。私も何かお礼したい」
このタイミングで、言わないでよ。
俺の胸中なんて御構い無しの、
ひまりは……。
何が良い?
何が欲しい?
何か私に出来ることある?
究極の三文、攻め。
うるうる瞳、間近。
「お礼は別に良いから」
良く、耐えた俺。
自分で褒めたくなる。
さっきのプロポーズの返事は?と
意地悪く聞いて、誤魔化してみる。
「へ?返事!?」
「……まだ、最中なんだけど」
俺のお姫様になってくれるの?
ヘアピン付けて、露わになった方の耳に聞いてみる。赤くなってヒクつくソレ。軽く息を吹きかければ、今度は身体全身がピクンッと跳ねた。
ちょっと余裕でてきた俺は、調子に乗って人差し指を折り曲げ、唇をクイクイッと触ると……。
「あ、あのね///最近、何かおかしくてっ///」
とんでもない爆弾。
普通に落としてきた。