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イケメン戦国〜天邪鬼と学園生活〜

第286章 あなたに何度でも(6)




学校の帰り道。
私はゆっちゃんに付き合ってもらって、手芸屋さんに向かっていた。


マフラーをしっかり巻きつけて風除けしながら、むき出しの足を動かす。



「来月はバレンタイン!気合い入るわぁ〜」


「ふふっ。今年はゆっちゃんにレシピ教えて貰おうっと!」



お正月シーズンが終わって、すっかり駅前はバレンタイン一色。近くのスイーツ屋さんから心なしか甘いチョコレートの香りまでしてきて……


私とゆっちゃんの足取りは浮き立つ。



(今年は初めての本命チョコ。いっぱい想いを込めた物を渡したい……)



でもその前に大事なイベント。
家康の誕生日がある。


今日、手芸屋さんに行くのはその為。マフラーにしようかセーターを編もうか悩んだけど、寒がりな家康はいっつもマフラーで首元をあっためていたから、マフラーにしようと決めた。



(戦国時代はきっともっと寒いよね……)



戦国時代にタイムスリップした確証はないって佐助くんは言ってたけど……。それでも家康はきっと戦国時代で永遠の剣を探してくれてる。私の為に……。


だから、私が出来ることを私はしようって決めた。まずは花を元気にすること。

だから、寂しくても……不安でも……



「この色とか、徳川に似合うんじゃない?」


「ほんと。綺麗な緑色……うん!これにする!」



笑顔で過ごしたい。



「姫!今日も花に話しかけに来たの?」

「大分、生き生きしてきたね」



ワームホールが現れてから一週間経った休日だった。



(あれ?さっき織田先生の車あったよね……?)



神社前で見かけた赤い高級車。
ナンバーも確かめたけど、間違いなく織田先生の車。






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