第271章 天邪鬼の愛〜真紅〜(13)政宗様×弓乃※R18
反射的に目を閉じれば、
唇に当たる柔らかい感触。
最初はゆっくり触れるだけ……
でも、一旦離れて角度を変えて降りてくるキスは激しくて、胸が一気に燃えるように熱くなる。
「…………良いのか?止まらなくなるぞ」
その問いかけにドキッと高鳴り、ドクドクと心臓が動き出す。止めるなら今だと言うように政宗と視線が絡んで……
私はコクリと首を縦に一つ落とす。
(すごい緊張する……でも……)
伸ばした手。
ぎゅっと政宗の首元に回すと……
「……初めてだから……優しくして」
口にしたのは少女漫画でよくある定番台詞。でも、色んな意味を込めて言った。初めて……それに嘘はつきたくなかったのと、正直まだ少し怖い。上手くなんてきっと出来ないし、肌を曝け出すのにも抵抗は少しある。
ガッカリされないかな。
変じゃないかな。
初めての私はそんな不安でいっぱい。その気持ちを少しでも分かって欲しくて、口にした。
すると顎をぐいっと持ち上げられて、目前に迫った政宗のドアップ。
「……馬鹿野郎。男にそんな台詞言ったら逆効果だ」
優しくなんてしてやれなくなる。
至近距離でそう囁かれて、頭が逆上せそうなぐらいかぁっ///っと頬に熱がこもる。
「まさむ……んっ……」
名前を呼ぶ前に塞がれた唇。
肩を押され、気づいたら天井を見上げていて、両手首を掴まれ、首筋に吐息がかる。体に自由が効かなくなった私は自分から出た甘い声が恥ずかしくて堪らなくて顔を横に向けると、数秒後にチリッとした痺れを首筋に感じた。
「…………お前の肌。熱いな」
オフショルダーのニットが下にずらされて、赤いブラが暗闇に浮かぶ。