第271章 天邪鬼の愛〜真紅〜(13)政宗様×弓乃※R18
これも……
ーープレゼント楽しみにしてなさいよ!
ーーあ?プレゼントだ。んなもんいらねーから、お前……寄越せよ。
なんて前日の電話で言うからっ!もうお陰で少女漫画読み漁って予行練習……じゃなくて予行妄想しまくりだし、どんなシュチュエーションになったらそう言う雰囲気になるのとか一人で悶々と考えて……
(政宗は初めてじゃないからいーけど。私なんかまだ……)
余裕なんて全然あるわけない。
キュッと掴んだスカートの裾。
料理も食べ終わり、いよいよプレゼント交換。政宗が部屋の明かりを消すと、小さなクリスマスツリーのライトが点灯。
「はい!私からはケーキと手袋!」
悩みに悩んだプレゼント。デザートに一緒に食べようと思って作ってきたクリスマスケーキと、バイク用にして貰おうと思って選んだのはレザータイプの手袋。政宗はプレゼントを見て、フッて笑うと「サンキュ」って短い言葉でお礼を言ってくれて……私の胸がドキッと跳ねる。
「目、瞑れよ」
「え?目?」
何でよ……そう思いながらも大人しく目を閉じれば首元にひんやりとした物が付けられて、慌てて目を開く。
「……大事にしろよ」
首元でキラリと光るもの。
ハートの形をしたシンプルなトップ。
ちゃんと私の好みを分かってくれていて、嬉しすぎて声が出なくなる。
笑顔で「ありがとう!」って言う練習したのに………。
「……気に入らなかったか?」
覗き込まれた顔。蒼い瞳が珍しく心配そうな色を浮かべるのが見えて、私は首をブンブンと横に振った。
きゅっ。
政宗が着ていたトレーナー。
それを掴んでぽすっと体重を預ける。
「嬉しすぎて……そ、のありがとう……」
絞り出した声。
すると、頬を大きな手が包む。