第271章 天邪鬼の愛〜真紅〜(13)政宗様×弓乃※R18
ねぇ、ちゃんと分かってんの?
今日、どれぐらい気合い入れてきたか。
女の子の準備って半端ないんだから。
前日には色々チェックして、服も一生懸命選んで、夜にはパックして……何日も前からそわそわしてんのに。
「弓乃。これ、あそこのテーブルに運べ」
(結局!クリスマスも店の手伝いなんてーーっ!!)
ぶつぶつ文句言ってやりたい所をグッとこらえ、私は愛想よくお客さんにクリスマス限定スイーツを運ぶ。
「店閉めたら、相手してやるから我慢しろよ」
こっちの考えてることなんて、お見通しみたいにウィンクをする政宗。悔しいけどその言葉に一気にテンションは上がり、私は店内をいそいそと動き回った。
閉店後___
政宗の部屋に飾られていた、
小さなクリスマスツリー。
「うわぁ!すっごいじゃない!コレ、全部政宗が作ったの!?」
そしてテーブルの上に並んだご馳走に思わずヨダレが出そうになる私。ローストチキンに和風ピラフ、クリスマスツリーの形になったポテトサラダに卵のスープ。
どれもクリスマスっぽくて、
私は手を合わせると料理を堪能。
「おいひー!!」
ローストチキンにかぶりつく。
「お前、もうちょっと色気のある食い方できねーのかよ。ったく……」
(どーせ色気なんてないですよーだ!!)
とか、言いながら……
正座した隙間から下着が見えそうになり、私はクイッとミニスカートを引っ張る。ちょっとは色気も意識してきたのは、正直なところ。オフショルダーの黒ニットに滅多に穿かないチェックのミニスカートなんて穿いてきたせいで、落ち着かない。