第256章 『一周年記念作品』学園祭♡一日目(後編)
そしていよいよ始まった最後のバトル。
三つ目のお題は……
「萌え萌えキュン!彼は私のご主人さまーっ!!」
登場したのはメイドの衣装に身を包んだショーガール達。執事姿にまたもや衣装チェンジした佐助の言葉に合わせてプラカードを持った腕を高く上げ、くるくるとランウェイを回りだす。
「男性陣の方には心拍数を測る装置を胸に装着して貰います!そして女性陣には、こちらが用意したメイド服に着替えて貰い、事前にお願いしていた手作りスイーツを持って、接客をして貰いたいと思います!」
「「「へっ!?メイド服!?接客!?」」」
佐助の説明にひまり、弓乃、副部長は声を揃える。
「彼の呼び名は『ご主人様』で、お願いします。一番誰がドキドキ萌えキューン!技をくりだし、心拍数を上げれるかと、審査員の評価も得点に加わり、勝者を決めます!」
「おっ!面白そうじゃねーか」
「……ドキドキ萌えキューンって」
「ご、ご主人様ですか……な、なんだかもうドキドキしてきましたよ」
「わ、私もです!ささっ!皆さん、こちらにっ!!」
自称いっちゃんもちゃっかり黒のメイド服に着替え、ミスマッチな渦巻きメガネを張り切ってグッと顔にフィットさせる。
三人は心拍数を測る装置をスタッフに付けられ、ステージの上に用意されたカフェテーブル席に座った。白いフリルが施された本格的なテーブルだ。
「では、女性陣の方は着替えをお願いします!」
「「「は、はいっ!!」」」
三人は緊張した様子で、会場を一旦後に。そして更衣室で目の当たりにした衣装。それに絶句する者も居れば、ぷるぷると拳を震わせる者、恥ずかしさで顔を真っ赤に染める者。それぞれ異なる反応をしながら、メイド服に着替え始めた。