第256章 『一周年記念作品』学園祭♡一日目(後編)
一位は100点。
二位は50点。
三位は30点加算され……
家康、ひまりペア。政宗、弓乃ペアが合計140点と並び、三成、副部長ペアが110点と接戦に。
舞台からステージに戻ってきた三組。家康は早々にある場所に向かい……
「俺の評価がマイナスになっている理由。教えて貰えませんか?」
丁寧な口調に似つかず、表情は強張り神経が浮き出て見えるほどピクリと眉を動かす。それもその筈、何しろ光秀の座っている席には何故かマイナス得点が表示されていた。
「説明するのを忘れていました。審査員のお三方には特別に評価、得点を下げる権利があります」
淡々と得点が出終わってから特別ルールを話す佐助。全く悪びれがない態度に家康は苛立ちを通り越して呆れ……
それでも納得できずに、光秀にもう一度同じことを問う家康。
「……決まっている。俺の出番が少なかったからな。くっ」
「へっ??」
「俺が担任役で出ておらんのが気に食わん」
「はぁっ!?」
続けて言い放ったのは信長。よくよく見ればマイナス得点を付けている。家康は信長に抗議しようと近づく。すると、慌ててひまりが止めに入り「私の中では一番だからねっ!」と、家康の機嫌を治そうと腕を掴んで必死に訴えた。
「ふんっ。少しはひまりを見習え」
(二回目だし。その台詞)
渋々……仕方なく引き下がった家康。
やはり、織田先生は最強だと会場に居た誰もが思った瞬間だっただろう。いよいよお題目三つ目。
これで勝者が決まる。
気合い以上の気合いが入ったのは、無理もない。政宗は力勝負を予想してか指の関節を鳴らす。その近くで三成は楽天的な様子を見せ、家康だけがブツブツと口を尖らせていた。