第252章 『一周年記念作品』学園祭♡一日目(前編)
そして、三つ目のお題。
ここで、家康とひまりが揃えれば10ポイントずつで三組は延長戦に突入。揃えなければ三位だけが決定し、二組だけが進むことに。
『喧嘩した時、最後はどんな風に仲直りしたいですか?』
この質問に政宗は無難に『抱き合う』と書いたが『涙拭いて貰って、ばかだなぁ…って、言われながら優しくハグ』と、弓乃が少女漫画でありきたりな要望を詳しく書きすぎた為、却下。
三成、副部長ペアは「喧嘩などしたくありません」と三成が書く前に公言してしまい、その時点で終了。
残すはゼロポイントの二人。
佐助が光り輝く蝶ネクタイをグッと上げれば、観客席にも緊張が走った。しかし、クルッとホワイトボードが前に向いた途端、今度は大きく盛り上がる。
「最後はピッタリと一致!三組で延長戦です!」
普段から仲直りの定番にしていた家康とひまり。『額(おでこ)を合わせる』と、回答。それを見合って笑いあった。
「では、延長戦は口頭で出題します。お互い相手の身体で一番触れたい場所を書いて下さい」
すると全員が『心』と答え、会場が騒つく。また、延長戦かと思いきや……コホンッ。それを先読みしていたかのように佐助は咳払いして眼鏡のフレームを持ち上げ「では触れ合って下さい」と、六人に要求。
すると……
「「えっーー///!?」」
弓乃と副部長が叫び声を上げる。
二人に挟まれて立っていたひまりは、キョトンとして「どうしたの?」と、不思議そうに二人を交互に見た。
「では、お願いします」
「早くこっち来い」
「む、む、む、無理っ!」
「時先輩?そんな端に立たれては、もし落下でもされたら大変です」
「ま、ま、ま、待って!」
近づいてくる政宗と三成。
(心って!つ、つ、つまり胸だよね!!こんな大勢の前でっ!し、しかも今日パット仕込むの忘れて……ティッシュ詰めてんのよ!!)
(付き合ってもないのに、い、いきなり胸って!!)
今更自分が書いた回答に悔やむ二人。