第252章 『一周年記念作品』学園祭♡一日目(前編)
校内推薦枠の家康とひまりは点数は関係なく本戦に進めるのだが、ここは念の為、審査。
得点板がはじき出した数字に、
どよめきが起こった。
「満点かと思えば70パーセント!!順位で言えば、二位の結果。ここは一つ、審査員の方にインタビューさせて貰いましょう」
佐助は迷わずある人物の元へ。
「理由をお願いします」
マイクを向けられた信長はただ一言。
「貴様の台詞が気に入らん」
「はぁ!?何で、一言まで審査対象になってるワケ?リンクとか格好に関係ないし……」
バンッ!と審査員席に手をついて、不満そうにブツブツ文句を言う家康。「まぁ、そんな所だ」「残念だったな」秀吉と光秀が続く。
「70パーセントだって!嬉しいね!幸せの数字だよ!」
「少しはひまりを見習え」
にやりと笑う信長にプイッと顔を背け、得点板に向かってぴょんぴょん跳ねながら指を指すひまりをぎゅっと後ろから抱き、良かったね、とだけ返事。
「頑張らないとね」
「はい。時先輩となら例え火の中水の中、天にでさえ昇るつもりです」
三成が至って真剣な顔つきでそう言えば、副部長は、ははっ……と苦笑い。
「やるわよっ!今日は、二人とはライバル!!」
「……だな。しっかりやれよ。とびっきりのヤツ聴きたかったらな」
それには頬を染めて口ごもる弓乃。政宗に被されたキャップを、自ら深めに被り直す。
「どんなのやるのかな〜?楽しみだね!」
「……にやけ過ぎ。ほんとお気楽者だし」
「ふふっ。だって嬉しいもん!……家康とこうやって参加できてっ///」
「っ!!///」
ひまりの満開笑顔と、きゅっと握り返された手の絶妙な力加減に家康の機嫌はすっかり元に戻る。
ラブラブモードが上がってきた所で、正式な出場者となった三組。
「では、盛り上がっていきましょう」
「「「おぉーーーーっ!!」」」
会場に立ち込めたあつい熱気と共に、
今からお題が決まった三つの胸キュン?対決が始まった。