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イケメン戦国〜天邪鬼と学園生活〜

第250章 天邪鬼の愛〜中紅花〜最終章




二人がお店の人に見送られ出てきたのは、ジュエリーショップ。


『sengoku〜Second〜』


(セカンド?……本店が何処かにあるのかな?)


思わず声を掛けるのを躊躇して、立ち止まると私はお店を見上げた。


深い歴史を感じる、西洋の街角も思わせる石積みの外観。最近、オープンしたばかりみたいで、真ん中にあるお洒落なガラス戸と、一面ガラス張りになった正面の壁はピカピカ。でも、店舗が丸見えにならないように工夫さる、左右対称にガラス張り部分には中から木の四角い枠が格子状になっていて、華やかで落ち着きある雰囲気。


入り口の立てられた、モダンな縦長の黒い看板には白字で……


『工房の近くから、自社ブランドとして直接お客様に』息づくような伝統を大切にしながら、今の時代にふさわしいデザインを新たな輝きとしてご提供。


そう、綴られていた。


高校生の私達には、
少し敷居が高いイメージ。



「知らなかった〜こんな素敵なお店出来てたんだねっ」


「……確かオープンしたの4日」


「今月の?11月4日?家康、知ってたの?」


くるっと体を横に向けて尋ねる。



「……まぁね。予備校の帰りに開店祝いのテープカットしてるの……たまたま見かけた」



サラッとそう答えた家康だったけど、「してるの……」の、後にあった少しの間。私はそれがちょっと気になりつつ、もう一度、お店の入り口に視線を戻す。ジュエリーショップに秀吉先輩と明智先生の組み合わせ。


ちょっと意外?と、思いながら二人が歩き出す前に今度こそ気づいて貰えるように、大きな声で呼び止めた。


私服姿でもすぐにわかるぐらい、秀吉先輩と明智先生は人混みの中でも目立つ容姿の持ち主。私が二人の真ん前までいくと、お店の周りにいた女の子達の視線がこっちに向いた気がした。



「何だ?デートか?」


「高校生がこんな時間にフラついてて、良いのか?」


「こんな時間って。まだ、8時ですけど?」


「もう、8時だろ?」



素っ気なく答えた家康の頭をまるで子供扱いするように、手で髪をわしゃわしゃする秀吉先輩。






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