第237章 天邪鬼の愛〜中紅花〜(24)時が繋がるルージュ編※R15
玄関前でインターフォンを鳴らした時。俺は、リビングで大人しく待つ予定だった。
ーーあれ?家康だけ?
制服から部屋着に着替え笑顔で出迎えたひまり。その姿を見て、胸が早鐘を打ち始めようが今日一日の出来事を振り返り、家に来た目的の事を考えれば、不謹慎なこと考える訳にはいかない……
とか、こっちは思ってんのに。
ーーあのね!鏡、買って貰ってね!見にきてっ!
靴脱いで早々、腕を引っ張られて気づけばひまりの部屋の前。
中に入れば、
いきなり視界に飛び込んできたベット。女の子らしいピンク色のカバーがされ、意識しないように努力した所で、何しろ六畳スペースの空間。部屋の大半をベットが占めていて存在感ありすぎ。
クッション渡されていつもの癖が抜けない俺は、背中とベットの間に挟んで直接触れないようにもたれ掛かる。すると、付き合う前より明らかに微妙な距離をあけてちょこんと隣に座るひまり。
只でさえ部屋の甘い香りにこっちは酔いそうなのに、やたらと意識して隣でそわそわされたら……
俺のほうが意識して、
我慢できない。
「これ、触り心地良い。縫いぐるみみたい」
最初はちょっとだけ。少しだけ密着するぐらいのつもりで肩を引き寄せ、満足しようとしたら……
俺の怪我を気にして、
心配そうな表情でこっち向くし。
「……何?そんなに見たいの?……脱いであげても良いけど?」
見たら見たでもっと心配する癖に。それが分かってるからこそ、余計に見せたくない。
「私は怪我してな…っ…ひゃあ///」
「あんまり見えなかったから」
だから、わざと話を少し変えて……
俺はひまりの白い頸に噛み付く。
無意識なんだろうけど。
いつも通り無自覚なんだろうけど。
さっきから、パーカーの隙間から膨らみと赤い下着がチラチラ見えて、二秒ぐらい見て通り過ぎようとしたけど……もう、限界。
ほんと無防備過ぎ。