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イケメン戦国〜天邪鬼と学園生活〜

第236章 天邪鬼の愛〜中紅花〜(23)時が繋がるルージュ編




無言でホットジンジャーを飲み、まるで他人事のように腕時計で時間を確認。明らかに乗り気ではない家康の様子に編集長は気づき……


「何か問題でもあるのかい?」


「別に……ただ、あまり周りに騒がれたくないので」


そうボソッと呟きながら、視線はひまりに動く。それを見れば、家康が自分の事を言っている訳ではない事が一目瞭然。


「成る程、そうゆう事か。……なら……良いね!今、イメージが鮮明に浮かんだよ」


気持ちを汲み取りポンッと編集長は家康の肩を叩くと、ある提案を持ちかけた。

そして、


「撮影の日程が決まり次第、すぐに連絡するから。後は、親御さんの承諾だけ貰っておいて欲しい」


二人がモデルを引き受けると、伝票を持って席から立ち上がる。



「はい!お願いします!あと、ご馳走様でした」


「私達の分まですいません」

「ご馳走様です」

「どうも……」



お会計に向かう編集長に、四人は礼を告げ荷物を持って店内から出て……



「そっか。前回は織田先生が保護者代わりしてくれて、後からちゃんとお父さんとお母さんに事情を話してくれてたんだっけ?」


「わざわざ家まで押しかけて来なくても、良いものの…それより、三成。これの責任取りなよ」



家康はひまりの鞄から焼きそばを取り出していて、三成の腕に強引に押し付ける。そんな二人の両隣でクスリと笑う女の子二人。


すっかり暗くなり、赤い夕日の残りを感じさせる駅前の煌びやかなネオンにため息を零す。

来月にはクリスマスが控え、より一層ライトアップされる事を心待ちにした。


「クリスマスかぁ……」

「また、色々と計画しないとね」


ウィンクする副部長にひまりは、元気良く頷くと……


「ほら!皆んなで半分こしよ?」


家康の隣に移動して、ふわりと笑った。



こうして長い一日が、
ようやく過ぎようとしていたが……


ピンボーン。


「織田先生!?」

「げっ!?」



まだ、夜は終わりそうにない。






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