第212章 『意地悪なangel』
保健教員の明智光秀。
風貌からして期待出来そうだ。
家康はハッと放心状態から戻り、危険察知能力がビンビンに立ち、警戒心を募らせた。
今から行うのはリラックス、リラクセーション。自分の意識と身体をリラックスさせることで、普段は気がついていない深い意識を探り、向かい合ったりすることができるので、無意識な考えや性格、行動パターンを探り出すことができ、本来の自分自身を出していく方法。
またしても、
若干趣旨がズレているが……
「クッ。少し、診察するだけだ」
顎に手を添え、目を薄っすら細め、喉を転がす光秀は、自信ありげにそう告げる。
(その診察があやしいんだけど)
自分に背中を向けたひまりを、背後から守るように家康は抱く。
「まずは、そうだな。目を閉じて、呼吸を深くしろ」
ひまりは、キョトンとした後。
とりあえず言われた通り行う。
目を軽く閉じ、ゆっくりと深く呼吸をくり返す。息をハーと吐くたびに、身体がリラックスしていく…溶けていくイメージをするように言われ……
「せ、んせい……何だか眠く……」
「お前が一番、ラクな体勢を取れ。そして身を委ねるように力を抜け」
「う〜ん……」
突然、睡魔に襲われたように、カクッと、頭を横に下げ今にも椅子から落ちそうなひまり。
背中は家康が支えていたが、体重をかけ、そのまま後ろにズルズル下がり、寝そべるように力を抜く。
ただでさえ、制服の短いスカート。
それがその拍子に捲くし上がり、
肌白い太股が露わになり……
「クッ、クッ。これは、なかなか良い眺めだな」
その際どい格好に、
光秀が恍惚した目を向け笑うのを見て、
「なっ///ちょ、ひまり!俺が抱っこするから!」
家康は大慌てで、ひまりを横向きで自分の膝の上に乗せた。