第45章 「恋の和歌集(9)信長様編」
(早くしないと、お弁当食べる時間なくなっちゃう!)
寝坊して朝ご飯食べる時間がなかった私は、その事だけ考えて走っていると……
「ちょっと、話がしたいんだけど?」
今、いいかしら?
築城さん筆頭に取り巻きの女の子達は、あまり感じが良くない笑みを浮かべ……
囲むように、じりじりと近づいて来た。
お腹減ってるのに。
ツイテないな。
雰囲気でわかる。
久々のお呼び出し。
一年間、
家康には絶対に言えなくて……
ずっと内緒にしてた。
(リーダーの築城さんが居るのは、初めてだけど)
私はお腹を押さえていた手を離し、
軽く息を吐いてから頷いた。