第45章 「恋の和歌集(9)信長様編」
チャイムの音。
私はちょうどホッチキス留めが終わり、硬くなった肩を解す。
会議用に使うのかな?
ホワイトボードをカラカラと何処からか運んで来た織田先生。
チラッと視線を向けると目が合って……
「何だ?続きでもして欲しいのか?」
「ち、違います!///」
慌てて視線を逸らして、資料を整える。
さっきの先生……
ーー……少しは気にしろ。
何が言いたかったんだろ?
(ってかアレは完全にセクハラだよ!)
下着見られたし、む、胸にキスされたし!あんなの意地悪の領域とっくに越えてるよ!
思い出すだけでも顔から火が出そうになり、私は頬を押さえた。
(あれ以上の事なんて、想像しただけで無理っ///)
明日、早速歴史のテストがあるから頑張らないと!
熱くなった顔を手でパタパタと仰ぎ心を落ち着かせてから、資料を先生に渡しに行く。
「真っ先に、貴様のを採点してやる。楽しみにしておけ」
「うっ……。今日は徹夜します」
「阿呆。睡眠は必要だ。しっかり寝ておけ」
だが、俺は
さっきの貴様の姿を思い出し、
眠れぬ夜を過ごすだろうな。
先生は手を滑らせ、私の髪に触れる。
かぁっ///
そう囁かれた途端、また身体が熱くなってきて……
「からかわないで下さいっ///整理終わったので、これで失礼しますっ」
先生は私の髪を耳にかけ、意地悪な含み笑いをした後……資料を受け取った。
会議室から出ると、私は急いで教室に向かう。