第211章 『angelの誘惑』後編※R18
気付けば……
わたしが乗り上げているそこはすっかり主張していて、頬が熱くなる。
そして、脳をクラクラさせるように、部屋の中を響かせていたのは、卑猥な水音。
くち…ゅくちゅ…
「あ、っ…はぁっ、……や、めて…」
膝を立て身体を少し浮かせれば、途端に家康はいっぱい意地悪をしてくる。
スプーンの先についたヨーグルト。
それを持っている手が、震え……
それは不透明に白く光りながら、とろとろとスプーンからこぼれ落ちそうになるのを、必死に指に力を入れて、身を軽く捩り、快楽を振り払うのに……
「……早く、食べたいんだけど」
「だ、って……手が…お、ねがい、やめ……ひ、やぁんっ」
何食わぬ表情で、荒い呼吸だけしてこっちを見ている家康の瞳には、鋭い熱と潤んだ熱の両方が篭っている。
スプーンを持つ手を、口元に頑張って近づけようとすると……
「はっ、はぁ、……っ。こんな格好して電車乗ったら、どうなるか教えてあげてんの」
ショーツの中に滑り込んだ、家康のしなやかな長い指は、絶妙なタッチで徐々に徐々に愛液を絡ませ、それを止める。まるで舌を這わせているような滑らかな感触をつくり、蕾の周りを焦らしながら、動き……
敏感な部分を傷つけないように、ゆっくり撫でて優しくしてくれるのに……
「どうすんの?……知らないヤツにこんなことされたいの?」
視線と声は明らかに怒ってる。
ふるふると首を振り、長めのパーカーか何かを着る予定だったと、涙ぐんだ声で、言うと……
ずちゅ…っ!
「っひぁ!」
指を一気に秘部に差し込まれ、ビクッと身体が揺れ、ついに手からヨーグルトのカップとスプーンが落ちる。
ピチャッ。
白い生温くなったヨーグルト。それが飛び散り、私の頬や鎖骨、ナース服の胸元、太腿がベタベタになり、汗だくになった家康のトレーナー。
そこに大量に溢れた。