第210章 『angelの誘惑』前編※R18
体力が万全なら、間違いなくこの手を掴んだまま、一気に押し倒した。
何しろ、かなりご無沙汰。
ひまりの周期の関係で、我慢してたからまだ、ご褒美貰ってない。
だからある意味コレが、
最大のご褒美かと思うぐらい……
「家康……」
ギシッギシッ。
「私に看病させて。だめ?」
可愛くて、誘惑付きなのかも。
俺が掴んだ手を離すと、ひまりは更に近づいて、目の前で懇願するように、うるうると瞳を潤ませた。
「はっ、…はぁ……」
こんな究極の上目遣いをする
ひまりを目前に……
「はぁっ、…はぁ…と、とりあえず着替えは良いから。それより何で、そんな格好……」
余計に熱がぐるぐる回り、荒くなる呼吸。動悸が早まりバクバク音を出して、体温が一気に上昇。
(看病どころか、このままだと高熱おこしそう)
唯一残っているのは、風邪を移したくない想い。ただ、何でこんな事になってんのか……状況だけは把握したい。
俺は何でこんなに必死に理性を掻き集めて、耐えてんのか……
(誰か教えて……)
ある一点が違う熱が集まり、下半身で存在感を見せつけるように、硬直立ちした欲望を布団で隠して、ひまりの返事を待つ。
すると、
「え?このナース服?」
愛嬌のいい声を出して、
何の躊躇いもなく、クイッと自分の胸元を引っ張り、さっきまで見えそうで、見えなかった谷間を覗かせ……出血大サービス。
ピンク色のナース服の下に、
また、ピンク色のレース。
(もう何やってんの。…このナース///)
俺は、冷却シートが貼ってあるひたいに片手をあて、何とか冷静な自分を呼び起こそうと、視線を外す。
さっきから動くたびに、ボタンが弾け飛びそう。サイズ感が明らかにあっていない。ぴっちりと身体のラインに吸い付いたようなナース服。腰のくびれ。強調された胸。お尻の丸みがくっきり。