第43章 「恋の和歌集(7)信長様編」
顔を上げると、先生は何故か作業している私の隣に座り……。
「口先で通じぬのなら、行動で試してみるか」
「へ?行動?」
プチッ。
(え?プチッ?)
いつの間にかリボンを外され、先生の手が胸元のボタンに移動して……
「せ、先生!///何の冗談……」
「案ずるな、貴様を悦ばせてやるだけだ」
先生はネクタイをクイッと緩め一気に解くと、私の両腕を縛り机の上に身体を半分だけ乗せる。
「ンンッ!!」
大きな手で口を塞がれ、
「……大人の女子に、俺がしてやる」
先生は首筋に顔を埋め、かぶりつく様に歯を立てた。
「ンッッッ」
甘い刺激が爪先まで走り、噛まれた部分から熱が生まれ……
(な…に……これ……)
身体の力がそこから抜けた様に、入らなくなる。
「男は愛した女の、身も心も奪いたくなる」
「ンッ!(だめっ!)」
先生は器用に片手でボタンを外す。
私は必死に身を捩りもがくけど、今度は耳を舌先で弄ばれ……
「感じでおるのか?」
瞳が意思とは反対に、熱で潤うのが分かる。
お仕置きという名目で先生は赤点取る度、意地悪な事をするけど流石にこれは、やり過ぎっ。
「平安の男は、和歌を送り返事があれば女の元へ行き……」
プチンッ。
「夜な夜な通ったと言われておる。貴様も俺に返事を書いたではないか」
課題を解いてな。
二つ目のボタンが外され、胸の谷間が外気に晒される。その瞬間、先生の視線がそこ一点に集まり……
恥ずかしくて、必死に訴えた。
先生、やめて。
「ひまり……」
校内で初めて呼ばれた名前。
先生のキリッとした眉が、微かに動いて……。
「俺に奪い尽くされろ」
獲物の様な目が、私を捉えた。