第6章 後輩「石田三成」
そうゆう所は中学の時と変わらず、本当に可愛いから困る。
思わずぎゅって、したくなる気持ちを抑えて……
「ご、ごめんね?高校生になったんだから、こうゆう事は止めとけって、家康に先に注意されちゃって」
言われてみれば、そうだなぁと思ってね!と、私が言うと三成君はニコニコと笑顔を取り戻して、確かにそうですねと頷く。
「なら、恋人同士になれば問題ありませんよね?」
「へ??恋人同士??」
誰と誰が??
三成君はゆっくりと眼鏡を外す。
そして顔を近づけ、
「ひまり先輩と私が」
つる先を私の唇に当てた。
(えっ……///)
誰っ///この色っぽい男の子は。
これも成長期効果??
男の子は未知なる生物だ!って誰かが言ってたけど本当にそうなのかもしれない。
たった一年でこんなにも変わるんだぁ。
つい、感心しつつ……
とりあえず冗談を真に受けても仕方ないと思い、私は笑いながら軽く受け流す。
「またまた!三成君に冗談なんて似合わないよ!」
それより……
後ろに一歩下がり、家康を見かけなかったか尋ねてみる。
「………見てません」
「そっかぁ……なら、保健室でも見てこようかな?」
「家康先輩を、探しているのですか?」
「うん!先生に頼まれちゃって!」
廊下に掛けてある時計の針。
気づけば残り30分で完全下校の時間に。
急がないと!
私は三成君に早口で、明日の部活見学良かったら来てね!と新入生代表の挨拶素敵だったよ!と伝えた。
「また電話するね〜」
と、言いながら私は走り出す。
「……一年出遅れた分、一気に攻めないといけませんね」
そんな三成君の呟きは、私の耳には届かなかった。
戦国武将四人目
「石田三成」
頭脳明晰、癒しキャラ
一つ年下の後輩君