第194章 〜エピローグ〜
弓道場___
道着に着替えた、部員。
各自、与えらたメニューに従い筋トレ、基礎体力づくり、巻藁、矢道練習。矢が当たった時の声出し練習。
昼休憩を挟み、午後は大会出場者、学年などに分かれての練習がはじまり……
夕方、部活終了時間を迎える。
そんな中、大会を控えた家康は部員達が清掃を終え、帰りの支度を始めた中、射場で的前練習に取り組む。
パァン!!
(……ちょっと、早気かも)
響く弓音を聞いて、
二本目の矢をつがえた時。
「練習中、ごめんね?邪魔するの悪いかなと思ったんだけど」
制服に着替え、背後で息を殺して、一本目が終わるのを待っていたひまり。
遠慮がちに、家康に近づいて声をかけた。
「気にしなくていい。どうしたの?」
「あのね織田先生、今日は来ないみたいだから、先に部誌だけ届けに職員室行ってこようと思って。戸締りお願いしても良い?」
「分かった。明日は朝練ないから。俺も、後から鍵を返しに、職員室行く」
「うん!なら……職員室で待って」
「……昇降口で待ってて」
理由は告げず、それだけ家康はひまりに伝えた。