第192章 〜おまけエピソード(3)〜※R18
モコモコ素材の
ニットのワンピース。
男が着るような素材とは違って、滑らかで手触りも良くて、可愛いけど……
それは、ひまりが着てるから。
贔屓目じゃなくて、本気で可愛い。
クラスの男子は付き合った日に釘さしたから、ちょっかい出すヤツはいない。今の所は。
弓道部員も控え目に……と言うより。政宗曰く、ひまりに何かすれば、俺が怒り狂って、過酷な練習メニューを加える。そう、部員は噂しているらしい。だから、必要最低限。用事がある時のみ、接してるのがひしひしと伝わる。
(問題は……。このお姫様)
目を逸らしたまま、
「い、えやす……あ、の……そ、ろそろ下りたいんだけど…///」
自分からしがみ付いてきた癖に、膝の上で落ち着かない様子で、もじもじ小動物みたいに動くひまり。
相変わらず無自覚で誰にでも愛想良くするから、放っておけない。
ガッチリ自分の腰に回った俺の両腕。そこから逃れようと身をよじって、試行錯誤している時に見えた、白い頸。
髪を片方に寄せ、確認をする。
(ちょっと薄くなってる……)
ハジメテ貰った日から、一度も消えない赤いシルシ。まぁ、俺がすぐに付け直すから消えないだけ。……コレは虫除けを理由にした、ただの独占欲。
「離してくれないと、……下りれないよ///」
ひまりは動くのを止め。
眉を少し下げて、目をぎゅっと閉じる。
ほんと、困り顔も可愛いし……。
「……離さない。ほら、じっとして」
淡い色になりかけたシルシに口を寄せ、吸い付く。
同時に腰に回していた手を動かして、ニットの下にある柔らかな肌に触れながら……
「まだ、時間あるけど。……次、何したいの?」
ワンピースの下から忍ばせ、
手のひらで脚の腿をソッと撫でる。
すると、
「んっ」甘い声を溢しながらピクリと肩が揺れ、ひまりは涙を溜めた目を俺に向ける。
「意地悪」そう訴えて。