第189章 〜後日談〜Halloweenイタズラ〜あとがき
ハロウィン限定、夜のパレード。
光り輝くフロート、電飾付きの衣装を纏ったダンサーの人、音楽にその世界は包まれて……
夢のようなひと時が、幕を開ける。
政宗と弓乃は……
「やっぱり、遊園地の締めはパレードで決まり!!立ち見だけど、良い場所見つけたじゃん!」
人混みに紛れることなく、通路側の端っこ。そこに二人で立っていた。弓乃は光の世界を堪能。キラキラ瞳を輝かせ、横切るダンサーに手を振ったりして、はしゃぐ。
(来月の文化祭で、ちゃんと伝えなきゃ)
「イタズラ」から始まったキス。
政宗との思わぬ進展に、ある決意をしていた。
ーー……何で私にキスしたの。
後輩の告白を断ったと聞き、更に期待が高まる中……なら自分の事は、どう思っているのか聞く前に、先ずはキスした理由を尋ねた。
ーーお前が甘いの欲しがった。…から、だろ?
そうやって、はぐらかされたが……
ーーそんなの答えになってない!
ーー……したいからした。それだけだ。
その言葉を聞いて、文化祭で告白することを決意。それまでしっかり自分を磨いて、自信をつけて伝える。
(見てなさいよ!無理も背伸びもしなくても、女度上げる方法がきっとあるんだから!)
うん!気合を入れて胸の前で、ガッツポーズ。政宗は、そんな弓乃の姿を見て……細く笑みを浮かべていた。
カボチャのランタンオバケ。
二人を照らしながら、通り過ぎる……
「お前が作ったプリンのレシピ。今度、教えろ」
弓乃は、きゅんと鳴る胸を押さえ……
「教えてあげるから。……手、繋いで、よ」
勇気を出して、そう言うと……
更に胸は高鳴り、熱く溶ける。
ゴツゴツした指が、無言で絡まった。
『Happy♡Halloween』
弓乃×政宗side